禁断介護 逢月ひまり【カルテID：gvh00703】

AV界において「禁断介護」というシリーズは、
単なる近親的な肉体関係を超えた、“感情のぶつかり合い”を描いてきた名作群として評価されています。

そんなシリーズ最新作『禁断介護 逢月ひまり』では、
新人とは思えぬ演技力と透明感を兼ね備えた逸材・逢月ひまりが
学生介護士として本格参戦。

物語は、ひまりが福祉を学ぶ介護学生として、
ある高齢男性・西原の自宅で研修を行うところから始まります。

初々しくも献身的なひまりの介護。
手際はまだ未熟ながらも、その一生懸命な姿に観る者の心が惹きつけられます。

しかし、若く眩しい彼女の姿に理性を失ってしまう西原。
一線を越えてはならない関係でありながら、
抑えきれない衝動に身を委ね、ついに犯してしまう——。

本作が秀逸なのは、ここでただの“暴力的展開”に落とし込まない点。
ひまりの涙交じりの戸惑い、
そして自らの中に芽生え始めた“快感”に気付くことで
彼女が徐々に心を許していく過程が、極めて繊細に描かれています。

一度だけでは終わらない。
“あの時の感覚”がどうしても忘れられず、
ひまりは再び西原の家を訪れるのです。

自分でも理由がわからないまま、
体が疼く。心が求めてしまう。

そんな彼女の微妙な心の揺れを丁寧にすくい上げながら、
カメラは2人の再会から再び交わるセックスへと導いていきます。

ここでの見どころは、もはや“恋”とさえ錯覚させるような密着感。
単なる性欲の発散ではなく、
孤独な老人と心優しい学生が
「肌を通じて理解しあう」かのような錯覚に陥るシーンの数々。

そして、本作の中でもとくに印象的なセリフがこれ。

「また挿れたくなっちゃった…食事中だけど、いい？」

この台詞に込められた背徳感、
そして“性”と“日常”の曖昧な境界を壊していく描写に、
観る側は複雑な感情を抱きながらも、目が離せなくなるのです。

ご飯を食べながらも欲望を抑えられない男。
献身的に介護を続けながらも、
それを拒まず受け入れるひまり。

“性”というのは本来、汚れたものでもタブーでもない。
ただ「生きる」ことの延長線にあるものだ——
そんな哲学すら感じさせてくれる演出と演技が光ります。

演技面でも、逢月ひまりの透明感とリアリティある感情表現は見事。
ひたむきで、どこか壊れそうな繊細さを持つ彼女の表情が、
物語の重さと背徳感に深みを与えています。

対する西原役のベテラン俳優も、
単なる加害者ではなく、
“寂しさ”や“男としての本能”に苦悩する姿を見事に演じきり、
本作を単なる抜き作品以上の“人間ドラマ”に昇華させています。

“罪と悦び”のあいだで揺れるふたりの関係。
最後まで目が離せず、観終わったあとに静かに余韻が残る一作。

タイトル通りの“禁断”を描きながらも、
それ以上に深い“感情の性交”が味わえる、まさに“秀悦”の名にふさわしい傑作です。

禁断介護シリーズの中でも、一段と完成度の高い一本。
逢月ひまりという女優の魅力を最大限に引き出した、必見の作品です。